夜





平助は、自室で昼間の話し合いの内容を
頭で思い浮かべる




〝あれじゃ、絶対に守れない
もう、遠くから狙ってくることはない
見張っている女か、違う女か
今日の話し合いにいた誰か
それに内通した外の者…
いずれにしても、確実にやる為には
近くに来る……
新選組の為に使うと決めた命
俺が、盾になる！〟




翌日







日課になった城内散策を終え



あまりにも良い天気なので




｢よっ！｣




屋根上でのんびりすることにした




｢きゃあ！！姫様！！なりません！！
あああ！！誰かっ！誠様が！！！｣




平助の世話人が、青くなり騒ぎ立てる






｢あーあ、折角良い天気なのに…｣







女から、事情を聞き

春嶽が怒鳴る





｢誠様！！今すぐ降りて下さい！！！｣




渋々と屋根からおりる




｢こういうことは、お辞め下さい！！！｣


｢なんで？良い天気なのに｣


｢日に当たりたいなら、庭を散歩されては
いかがですか！？｣


｢もういい｣




〝どうせ、誰かついてくるんだろ
面倒くせぇ〟