｢まだ妬いておるのか？仕方ない…｣


慶喜が平助の肩を引き寄せる


｢ちょっ！何してっんんん！！！！｣



パンッ！！！




口づけされ、慶喜を平手打ちした




｢イッテェ…　この狼女が！！！｣


｢大人しくしてりゃ！調子に乗りやがって！
呑めないなら、酒なんか呑むな！！
このアホ将軍が！！！｣




いつも通りの喧嘩が始まり

家臣達が項垂れる





｢これじゃあ、本番が心配ですな…｣








公表するとろまで至らず




｢宴の途中ではなく、最初に公表しましょう
いくら姫様があの振る舞いをしても
家定様の実子という肩書きがあれば
大丈夫なのでは？｣





そういう確認ごとをしていると


キラリ




遠くに光を感じ


平助が袖から出したクナイを投げつける




｢あそこだ！！捕まえろ！！｣




土方の指示で新選組が動く



平助は、慶喜の前に立ち盾になる





｢何をしている｣



不思議そうに慶喜が声を掛けてきた



｢何って…
俺は、慶喜を守りに来たの！｣



｢お前は、俺を嫌っているはずでは…｣



｢は？俺、そんなこと言ったか？｣



｢逃げられました｣


｢俺のクナイは？｣


｢見つかりませんでした｣


｢ほら！手の内を明かしたから！
次の本番は、もっと警備しないといけなくなっただろ！？｣



｢誠様、よくわかりましたね？｣



｢たまたまだよ
それより、酌をしにきた女がいたろ？
あれは、ここの人？｣



｢そうです｣



｢そう、一応見張ってて｣


｢わかりました｣