土方と平助を対決させるようなことになり
気が重い陽乃


それでも、平助に伝えなければと



待ち合わせの屋根上へ






「遅い」





すでに待っていた平助に頭を下げる




「すみません」




「聞いてる?」




「はい」




自分の状況を陽乃が聞いてると確認し
陽乃に近づくと耳打ちする




「だから…皆できたの?」



〝もう、バレてる!?〟




「平助様、お伝えしたいことが…
土方さんと君菊は、無関係です!
ただ、面倒をみているだけだそうです!」



「陽乃……俺、伊東さんと恋仲になった」





〝幸せそうには、見えませんよ?〟




「どうして?平助様は……」




〝土方さんの為に、そこまでするの?〟





「伊東さんと遠くに行こうと思ってる
総司の病は、どう?」


「喀血しました」


「陽乃なら、治せるよ
落ち着いたら、文を書く」



〝嘘… 平助様は、文を書かない〟





「平助様… 新選組にお戻り下さい!
伊東さんもそれを望んでおります!!」




〝私には、逃げようと
言ってくれなかったのに〟




「決めたんだ」




「土方さん…のぶに会いたいと
ずっと、捜しております」



「のぶだろ……」




平助が星空を見上げる








「信じて欲しかったなぁ……」