「伊東さんと三木三郎が
近藤さんの暗殺を計画している」



斎藤が立ち聞きした事を平助に伝える



「……伊東さんが…そんな」





月真院を脱する計画を平助が立てた
山崎に迎えを頼む文を町娘を使い
新選組に届けて貰う




〝伊東さんが…俺を裏切る?〟








「斎藤!平助!毛内!今や!」




迎えに来た山崎が合図を出す



斎藤に続き、毛内が抜けた




〝一緒に九州に行こうって…
確かに言った…〟




「平助?」



3人が立ち止まった平助を見つめる



「はぁ 仕方ねぇな」




毛内が内側に戻る




「有助…戻れ」


「山崎さん、もう少し様子見る」


その言葉に斎藤も内側に行こうとした


平助が扉を急ぎ閉めようとする



「一もう、守る必要ないから…」


「お前…知って……」




バタン




扉を閉ざした





眉をハの字にし
申し訳なさそうに毛内を見る


「平助をひとりにしたら
何するかわかんねえからな!」




右手で平助の頭をわしゃわしゃと撫でる