長い夢を見てた。

正確には、私と誰かの夢。

珍しい、あまり寝付けない私にとって夢を見るというのは。

「はぁ」

午前2時。まだ夜中だ。

またか。と思いつつ喉が乾いてたので冷蔵庫へ向かう。

「ふぅ…」

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して音を立てて飲んだ。

丁度いい冷たさだ。

締め切った暑い部屋に冷たい水。

こういうのは嫌いではない。

寝れない自分にとっては寧ろ心地よい。

-何かテレビやってないかな。

そう思いつつ電源を入れる。

砂嵐だったり通販番組だったり…とくに目ぼしいテレビはやってなかった。

それもそうか。こんな時間だしね。

「完全に目が冴えちゃったなぁ」

そう呟き音楽を掛ける。

お気に入りのサウンド。

数年前から愛用してるコンポ。

「気分的に…ジャズかな」

暗い部屋にゆっくりと心地よいジャズが流れ始める。