休んだ子の代わりに日直の仕事をを引き受けた私は、放課後ひとり残って、黒板消しを窓の外ではたいていた。
すると、ドアの開く音がして視界を変えると教室に入ってくる玖珂くんと目が合う。
玖珂くん、まだ帰って無かったんだ。
「あれっ?白咲さん、まだ帰らないのー?」
「ううんっ、今帰るよ」
粉まみれだった黒板消しも綺麗になったのを確認して、窓の鍵をガチャッと閉める。
桜が風に舞ってて綺麗だなぁ…グラウンド。
でも散っている桜を見ているのは、儚くて寂しく感じたり…。
「玖珂くんもまだ帰らないの?」
そう玖珂くんこそ、まだ帰っていなかったんだと知って驚く。
ホームルームが終わって、大勢の女の子たちと出ていったから、てっきりその子たちと一緒に帰るのかと思っていた。
「待ってるって言ったら?どうする?」
「え…?」
予想外の言葉が返ってきて、心臓がドクンと波打つ。



