コンコン!!
「ふぁ!?」
土曜日の早朝。
窓が軽快に叩かれた。
「なんなのよぉ……裕太郎でしょ!?」
「そう!あけて!!」
朝の7時に窓ガラスを叩いて起こされ梓は機嫌が悪い。開けてあげるとまた直ぐに布団に入った。
「あのさぁ、今日土曜日!!金曜じゃないよ!学校お休みです!じゃあね、おやすみ!」
「ちょっとまってよ!」
「お休みくらいゆっくり寝かせて。。。」
「だめだめ!!俺の格好見て!」
「え?……オシャレだね。すこし。」
「少し!?まぁいいや。デート行くんだよ!」
デーという言葉を聞いて梓が反応する。
「デート!?今までデートなんか行ったことないじゃん!誰!?」
「お前!」
「………は?」
「だから、お前とデート!!」
急にデートをすると言われて唖然とする。
「待って、なんで私が裕太郎とデートするのよ」
「恋人ごっこ!!!」
「!?」
「だってさ、いざデートするってなった時に
デートの仕方わかりませーんじゃ困るだろ?
俺とデートして、デートも練習するんだよ!てかおれだってデートぐらいしたことあるわ!」
勢いと自分の経験の無さに、裕太郎の言ってることを確かにと感心してしまう。
「確かに、デートなんてしたこともないし想像もつかない…漫画の通りにやればいいの!?」
「うーん…まぁ、あれだよ。その場の雰囲気でも変わる感じかな。」
「そっか…わかった!お願いします!」
「よし!そうと決まれば急いで支度だ!待ってるから!」
2人は1時間後にまた会う約束をして、一旦解散した。