「香帆ちゃん」


皆がそう私を呼ぶ。


誰一人として特別なんて違いはなく、皆可愛い私の"生徒"だった。


「香帆ちゃん?」


なのに、一人だけ……彼だけは何もかも飛び越えて気づいたら私の隣にいる"特別"になっていた。


「香帆、来いよ」


本当に教師失格だ……。でも、それでも彼に恋をしてしまった、彼を愛してしまった。
彼と一緒にいたいと願ってしまった。