契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました

「ああああああああああああ」

目が回ってカップの淵にもたれる私を見て、悠さんは大笑い。

真ん中の回転ハンドルをドンドン回している。

この人は案外Sなのかもしれない。


ベンチに寄りかかりボーっとしている私に、悠さんは「大丈夫か?」と買ってきたペットボトルを手渡してくれた。

「いっぱい歩いてちょっと疲れましたね。体力落ちてきたのかなあ」

へへっと苦笑いすると、悠さんは暗くなった空を見上げた。

「…じゃあ、泊まっていくか」

「え?」

「空いてる部屋くらい、どっかあるだろ」

遊園地の周りには大きなホテルがいくつか立ち並んでいる。

いくら園内が混んでいると行っても、これだけホテルがあるんだから空いているところくらい…

悠さんももう疲れていて、車を運転して帰るのがしんどいのかもしれない。

「電話してみるぞ」

悠さんが電話をかけたホテルは、一件目で早速空き室があって、私たちはそこに泊まることになった。