「きゃあああああああああああ」

この世の終わりのような私の叫び声が空に響き渡り、悠さんは隣でそのスリルを存分に楽しんでいる様子。

上がったと思ったら突然急降下して、曲がったと思ったら一回転し、ただでさえ小さな脳みそが悲鳴を上げる。


いつの間にか速度が落ち、出発した地点までゆっくり辿り着いて、しがみついていたバーが上がった。

「ほら、行くぞ。凛。凛?」

「あっは、はい」

涙目で半分放心状態のままふらふらと降り、バランスを崩した私は悠さんに抱き止められた。

「絶叫系大丈夫だって言ってただろ」

「それが…久しぶりだったので、まさかあんなに恐ろしい乗り物だったなんて」

悠さんは口元に腕を当て、耐え切れないように声を漏らして笑う。

悠さんがこんなに大笑いするのを見るのは初めてで、嬉しくて私も笑った。


さっきよりもずいぶん混んできている。

「はぐれるなよ?迷子になるなよ?」

「大丈夫ですってば。一応大人です!」

手をこすり合わせて汗を拭い、また悠さんの手に指を絡めた。