契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました

「担当栄養士を変えてほしいって、昨日師長が北川さんに言ったはずですけど」

原さんも西方さんと同じように冷たい視線を私に向けた。

彼女たちの頑なな態度に、心がくじけそうになる。

「…変わればちゃんと対応してもらえるんですか?」

「もちろんです。私たちは相沢さんが来るのが嫌なだけで…」

「おい」

不意に、聞き慣れた声がして振り返った。

ポケットに手を突っ込み、白衣を翻しながら歩いてくるのは…

「風間先生…」

ナース2人も戸惑ったように顔を見合わせる。


悠さんはカウンターに手をついて身を乗り出した。

「師長はいないのか」

「え…あの、奥に…」

「今すぐ呼んできてくれ。中にいるナース全員だ」

原さんがおろおろしながら中にいるナースを呼びに行き、奥から数人のナースが出てきた。