契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました

できる限り夫婦らしくか…

だけど、しばらくキスやハグに縁がなかった私には少し刺激が強い。

悠さんは八年彼女がいなかったはずなのに、当然のようにハグをし、慣れたようにキスをした。

こんなにモテる人が八年もひとりなんてありえるのかな。

「ん? どうしたんだ?」

私が浮かない表情に見えたのかもしれない。

ご飯を飲み込んだあと、悠さんは訝しげに問いかけた。

「いえ、悠さんって本当にずっとフリーだったのかなって…今さらちょっと疑っちゃっただけです」

「凛は正直だな。本当だ。なんなら、整形の根津は俺と同期でよく飲んでるから聞いてみるといい。まあ、突然の結婚話にあいつもびっくりしてたけど」

悠さんは思い出したようにくっと喉を鳴らして笑った。