「私なんで先輩といるんですかねぇ」

おもわず呟いた

「運命だからじゃない?」

また先輩は冗談を言っている

同じ同好会の先輩はなにかと私にかまってくる
最近は付き合っている、なんて噂まで出てしまった

私の夢見た彼氏との幸せな高校生活
なんてものはどこかにとんでってしまったようだ

「いいかげん先輩も私といるのやめたらどうです?」
「なんで??ずっと一緒にいようよ」
「先輩といるせいで彼氏できないからですよ」
「彼氏なんて作らないで俺といようよ」
先輩はいつもの調子だ
今日こそはハッキリ言わなきゃ、、

「どうしても彼氏が欲しいんですよ!!先輩も彼女欲しくないんですか?」
「え〜、君がいればいらないかなぁ」

「ふざけてるんですか?もう、いい加減にしてくださいよ」
ため息混じりにそう言った

「本気だよ」

その言葉とともに屋上のフェンスを背に迫られる

「え?」

とまどっている私に先輩がいつもと違う表情をみせながら言った

「君のこと本気で好きだよ、俺と付き合ってください」

突然の言葉が頭をぐるぐると回る
混乱している私に先輩が

「本気で考えてよ、ゆっくりでもいいから」

といいながら頭に手を置いた
立ちすくんだ私をおいて先輩は屋上から出ていった

「そんなの断れるわけないじゃないですか、、私だって好きですよ」

胸にしまっていたはずの先輩への想いが溢れだした