役も決まり さっそく練習が始まった。

初っ端から シンデレラと義理姉とのシーンからだった。

りあ(わ、私達が帰るまでに そ、掃除おわらせておくのよ…!)

・教室…シーン……。。。


あ、あれ… 何かおかしかったかな。

代表者(カット!カット!!なに、その棒読みは!
文も噛んでるし!声も小さい!やり直し!)

りあ(は、はい! …私達が帰るまでに 掃除
おわらせておくのよ…!)

代表者(カット!カット!全然ダメダメ!!
こうもっと 意地が悪そうに!!やり直し!)

りあ(は、はい!!)

その後もそのシーンの練習だけで
何十カットもかけられた。


代表者(はい〜 今日はここまで!
皆さんお疲れ様でした!)

クラス(お疲れ様でした!)


はぁ…。みんなのあし引っ張っちゃったな。
すると…

メンバー女子(ちょっと、あんた!)

りあ(は、はい!)

メンバー女子(もっとしっかりしてよね
あんた一人で時間くっちゃったじゃない!
他のみんなも練習しなくちゃいけないのに!
次やる時までに 上手くなってなきゃ
許さないからね!頼むよ!)

りあ(はい。すみませんでした。)
りあは 頭を下げ その女子は帰って行った。

ほんと 何にもできないんだな。
皆に申し訳ない。
りあは その場で立ち止まっていた。

すると…

そうご(がぉ〜 〜!)
そういいながら りあの顔を覗いてきた。

りあ(…。!!!!??)

そうご(みて! ペンで顔にヒゲ描いてみた!
可愛いだろ〜)

りあ(クス…笑 何やってるの?笑)

そうご(りあにも描いてあげようか?笑)

りあ(わ、わたしは遠慮しておく笑)

そうご(ハハハ笑 んなら、手、出して!)

りあ(手?)

そうごはりあの手を掴んで手のひらにペンで
なにかを書き始めた。

そうご(できた!)

りあ(ん…?)

見てみると…「Smile!( ‘-^ )-☆」
そう書いてあった

そうご(スマイル!頑張れよ!)
そういいながら 笑顔で りあの頭を撫でた。

りあ(あ、ありがとう!)

そうごは 私を気にして 励ましに来てくれたんだね
ほんと 昔から
そうごには いろんな面で助けてもらってる。
皆に迷惑はかけられない、
明日は学校も休みだし、自主練しなきゃ!

そして今日も1日が終わった。


・次の日


さき(お兄ちゃん〜 あそこの公園であそぼう!)

とうや(はいはい笑)

とうやは 妹を連れて 外に遊びに来ていた。

さきは走って公園に入る

とうや(そんなに走ると転ぶぞ!)

さき(大丈夫!大丈夫!!ん…?!
あ、この間のお姉ちゃんがいる!!)

とうや(お姉ちゃん?)

とうやも 公園に入る。 すると

りあ(あ〜あ〜あ〜あ〜あ〜♪)

とうや(…??何やってんだ。?)

さき(お姉ちゃん〜〜!!)

りあ(ギクッ…!!! え。???)
りあは 振り返った。

りあ(さきちゃん!と、 とうや君。??!!)

き、聞かれちゃった…////恥ずかしい…///

とうや(こんな所で何してるんだ?)

りあ(そ、その。昨日の練習の時に
声が小さいって言われたから
発声練習を… 誰もいなかったからつい…。)

りあは 発声法と書かれた本をもって
練習をしていた。

とうや(ふーん。それ見せて)

りあ(あ、うん)

とうや(なるほどね……。。あ〜あ〜あ〜あ〜あ〜♪)

りあ(…え。?)

とうや(こうやって やるんだな笑クス)
少し照れくさそうに 笑った

りあはその顔にまた 一瞬見とれ…。

さき(ねーね!わたしもやる!!!
あ〜あ〜あ〜あ〜♪)

とうや(っぷ笑)

さき(なんでお兄ちゃん笑うの!!
お兄ちゃんの方が下手くそだったし!!)

とうや(な、なんだと。?!)

りあ(クス。笑)


とうや・りあ・さき(ハハハ笑)
3人で 思いっきり笑った。

とうや(はぁ〜俺も練習しなきゃなんだよな、
あっ、この際だし ちょっと付き合ってくれない?)

りあ(わ、私が?!)

とうや(りあ以外誰がいんだよ)

……。//また…りあって。。//
りあは顔が赤くなっていく。

とうやは スーッと リアの前に立った。
そして りあの 顎をクィっとあげて見つめた。

とうや(シンデレラ…。)
見つめながら つぶやく。

りあは ぼーっとなってしまって
とうやが言うセリフが頭に入って来てなかった。

とうや(…ん?どうした?)

りあは 我に返ると プイっと 顔を横に向けた。

ちょ、ちょっと。これは反則。だめ。。。
顔を直視できない。。
さっきよりも 顔を真っ赤にするりあ。

とうや(…っぷ、なんだよ、変なやつ笑)
そうとうやは 鼻で笑って りあから離れた。

……。?とうやは ある事に気がついた。

とうや(…ん、手…何か書いてんの?)

りあ(手…?)

りあは自分の手を見る

りあ(あ〜 これ、昨日 そうごが
遊びで 描いてくれてさ!笑
油性ペンだったから なかなか落ちなかったんだよね…笑)

とうや(……。)

とうやは じーっとみつめ…りあの手をそっと 触った。

りあ(……、と、とうや君。?)

とうやは 黙ったまま 握りしめた。

ど、どうちゃったんだろう とうや君…!!

りあは 動揺と ドキドキが止まらなかった。

とうやは 手のひらを見つめたまま。

さき(ね!お兄ちゃん!いつまで
お姉ちゃんの手握ってるの!今から
お姉ちゃんと遊ぶの!!離して〜〜!!)

そういうと さきは りあの手を握り
とうやの手を離した。

とうや(あ!わ、悪い)

そういと とうやもまた 恥ずかしそうに目線を外し
そっぽを向いた。

さき(お姉ちゃん〜 ブランコ乗ろう!)

さきはりあの手を掴んで走ってブランコに向かった

とうや(お、俺 …… 何考えてんだ。)

とうやは 芝生に座り そのまま
りあのことを見つめていた。。