俺を好きにならないで

嬉しくて少しだけ涙が出そうだった。


「せっかくだし今つけようかな」



箱からネックレスを取り出し、自分でつけようとすると、貸してと深見くんがネックレスを取る。


そして私の後ろに回ってネックレスを付けてくれる。


彼との距離を感じる。


私のすぐ後ろに深見くんがいる。


近い。


とても近い。


緊張している私は背筋をピンと伸ばし、どうにかこの胸の高鳴りが聞こえないように務めた。