俺を好きにならないで

私の渡したプレゼントを受け取った深見くんは驚きの表情だった。


きっと予想外だったよね?



「ありがとう……開けてもいい?」


「うん。大したものじゃないんだけどね」



渡したプレゼントを丁寧に開ける。


私がプレゼントとして用意したのは。



「マフラーだ」



一目惚れして買ったのはシンプルな深緑色のマフラー。


深見くんに絶対に似合うと思って気づいたら手に持ってレジに向かっていた。



「貸して?」



マフラーを受け取り、彼の首にゆっくりと巻いてあげる。


うんうん!


やっぱり深見くんに似合っている。



「まさか美紅がプレゼントを用意してただなんて」


「ふふっ。驚いた?」


「驚いた。ありがとう美紅」



優しい表情でお礼を言った彼を見て、私は満足した。


準備したかいがあった。