俺を好きにならないで

今日の行き先は2人で話し合って決めていた。


まずは深見くん案、「映画鑑賞」


公園の近くにある映画館に足を運ぶ。


クリスマスイヴということもあり、たくさんの人で賑わっていた。


これ、結構待つんじゃ……。


何時間待たされるんだろうと思っていると、深見くんはチケットを買うより先に飲食コーナーへと向かった。



「深見くん、チケット買わないと売り切れちゃうよ?」



彼の腕を引っ張りチケット売り場の方に誘導しようとすると。



「大丈夫。もう買ってある」



そうサラリと言った。