All I want for Christmas is YOU ~クリスマスに欲しいのはあなだだけ~

それから私は、樹を避け続けていた。
時より呼ぶ樹の切ない声を聞くと、涙が出そうになった。

「美亜、頼む。話を聞いて!」
きっと最後になるのだろう、冬休み前の廊下で腕を掴まれた。

「今、樹と冷静に話せる気がしない……」
呟くように言った私の言葉に、樹が言葉を薄なったのがわかった。
「ごめん。でも……」

「樹君!!」
樹が何かを言いかけた所に、いつものようにたくさんの女の子が樹めがけて走ってきた。

「ほら、あの子たちが呼んでる」
俯いて、呟くように言った私に、
「美亜!頼む!聞いて!」
樹にしては怒ったような、悲しみの混じった声に、私の心がギシギシと音を立てる。
泣いちゃダメ……。

「じゃあ」
それだけを言って、樹が一瞬走ってきた女の子たちに気を取られた隙に、私は腕を振り払い走り出した。

「美亜!待ってるから。俺!ずっと美亜の事……」

後ろから聞こえてきたその言葉に私はとうとう涙が落ちた……。