「そんなわけないよ!」


だって美雨は毎朝どんな時でも拓也先輩のことを見ていた


今日はあくびしてたとか、寝癖があったとか


とにかく細かいことまで見ていて私に報告していた


そんな美雨が拓也先輩のことを好きじゃないなんてありえない…


「まぁ、本音を言えば好きじゃないってわけじゃない


だけど好きに種類があるの」


好きに種類…?


「私が先輩に対する好きは簡単に言えばアイドルを好きなことと一緒なの」


ギュッと私の手を握って、優しい笑顔で話す美雨


「それにね、私みんなに言ってないけど好きな人がいるの…」


顔を赤くしながらも私の目を見てる


美雨に好きな人…


…って


「えぇぇぇー!


そんなの知らないんだけど!!」


「だから、みんなには言ってないって言ったじゃん!!」