やっと呼ばれた時には、すでに7時になっていた。



『今日はどうしました?』



ひげをはやし眼鏡をかけた、少し恐持ての先生が言う。



『2週間前に妊娠がわかったんですけど…今日、出血してしまって…通っていた病院では流産と診断されたんですけど…今は出血も止まってるし…あきらめきれなくて…』




『そうですか~。じゃぁ-内診しますね。隣の部屋で準備して待っててください。』




あたしは祈る思いで診察台にあがった…


『妊娠はしてますね-。でも…やっぱり流れかかってますね-。』




ハァ-…やっぱりだめなのか…。



覚悟はできていた。