『ありがとう~ちょっと楽になったわ~』




シートをおこしながらあたしは起き上がった。



家はもう目の前だった…




家は県営住宅。五階建ての五階に住んでいる。しかも…エレベーターなし。




『あぁ―荷物多いし、百音も寝てるし…五階まできついな~』



あたしは両手いっぱいに荷物を持ち、階段をのぼりだした。



『まじで…引っ越したい。五階はきついな~』




雅志はあたしの後ろを寝ている百音をだっこしながら上がってくる。