「事件発生です!」

事件か
今度は何だろう。

「岡辺さん!出動お願いします!」

はいはい。
でもすぐに行かないと

「はい!」


事件現場に到着した。
今回の場所は、とあるマンションの一室だった。

「被害者は?」

私は先に出動していた、先輩に聞いた。


先に出動していた4人の警官のうち、私の直属の先輩は2人で、課の中で年齢が一番高い波瀬悠次郎先輩と、私と一番年の近く、私の一個上の桐谷凛先輩だ。


凛先輩とは、大の仲良しで、高校時代の部活の先輩でもある。



「被害者は山本翔さん、30歳。この部屋の主で、サラリーマンです。今は病院で治療をしています。意識は戻っていないそうです。」


結婚しているのかな。


子供はいるのかな。


「御家族はいらっしゃるの?第1発見者は?」

「第1発見者は、山本翔さんの奥さんのカナさんです。お子さんはいないということです。」


じゃあ奥さんが犯人?


「犯人の目星は付いているんですか。」


「まだだ。これから証拠を探す。
お前も手伝え。」


「はい。まず何からすれば。」

私は、初めてこういう事件を担当したから殺人未遂とはいえ、全然慣れていないのだ。


もし亡くなっていたら、パニックになったんだと思う。


「とりあえず、お前はこの部屋で何か証拠になりそうなものを探せ。」


「はい!」