犯人の裁判が始まった。




しかし、すぐには判決がくだらなかった。




まず最初に判決が決まったのは、安藤海央。



4人もの人間を殺し、1人の人間を殺す計画を立てたとして、殺人罪、更に、殺人予備罪で、死刑が確定した。



安藤海央、そして小林章子にとっては辛い結果かもしれないが、これくらいは普通かもしれない。




18年前のあの火事については、もう証拠が残っていなかった。



だから、安藤海央が苦労して特定したにもかかわらず、本川梨沙子と三浦崇には、何の罪にも問われなかった。



私や舞さん、そして、安藤にとっては辛い結果になった。




何人もの人を殺したのかもしれないのに、野放しにするなんて。



私と舞さんはその結果を知り、泣いた。



私たちは、火事が原因で姉妹を亡くしてしまったんだから。




舞さんは火事の日に亡くなったわけではないが、安藤が心さんを殺したのも本当の原因は火事だったんだから。