今は真昼

私は、とある家の前にいる


その家は、この一連の犯人が次に狙う人の家だ


もちろん確証はない


しかし、私はここに来ると信じている


コトコトコト___


誰かの足音が聞こえる


犯人だろうか


その足音の主が現れた


予想通りの人だった


やっぱり今日犯人はこの家の人を狙いに来たのだ



私は覚悟を決め、立ち上がった



「誰だ?警察か?」


犯人に気づかれた


「G市警捜査一課の岡辺です。あなたがこの一連の事件の真犯人ですよね?」


「はっ?どんな証拠がおありで?」


「岡辺って言ったのが悪かったですね。吉田桜良です。あなたならご存知ですよね」


「吉田桜良?あぁ知ってるな。まさか警察だとは。でも私のことをあんたどれだけ知ってるのよ」


「まだ分かっていないこともありますが、名前は安藤海央。今27歳で、あんたの母親はあの孤児院の職員だった小林章子さんでしょ?
章子さんは、あの火事で亡くなった。それが動機?」


「私の母親のこと知っているのか。大分調べてる事はわかった。でも、動機はそれだけじゃない」


「その他には何?あんたが今まで殺してきた人とあんたとの共通点は、あの孤児院だけじゃないのか?」


「あの孤児院に関する事だよ。ところで、ちょっと今から1人殺して来るから、お前に構うのは、もう少し後でいいか」


「どうぞご自由に。どうせ捕まるけどね」


「それはどうかな?」