どうしよう。
ねれない、、、。
どれだけ眠ろうとしてもやっぱり咲也くんのことをかんがえてしまってダメだ。
なんとか眠ろうとしているとドアの開く音が聞こえた。
気になって見に行くと、咲也くんの部屋からだったらしい。
おきてるのかな、、、。
しばらくして咲也くんの足音が聞こえた。
慌ててドアの陰に隠れた。
でも、ここにいるよりも咲也くんといた方がいい気がした。
咲也くんの部屋に向かうと廊下はひんやりしてて、足音が思ったよりも響く。
ドアを開けると咲也くんは多分お酒の缶を持っていた。
こっちに気づくと、
「どうした?あ、ごめん起こした?」
と心配そうに聞いてくれた。
「ううん。、、ねれないの、、、さっきまで寝ようとしてたけど咲也くん起きてるのわかったから、。」
そういうと、
「そっか。こっちおいで。」
手招きして呼んでくれる。
咲也くんの昔からの癖だ。
変わってないなぁ、、。
少し嬉しくなって部屋に入ると早く寝ないとって言って咲也くんのベッドに入れてくれた。
「俺ので悪いけどあれよりはましだから。」
お客さん用のベッドはあまり寝心地が良くないらしい。。。
優しく頭をなでて、布団をゆっくりぽんぽんしてくれる。
でもやっぱり寝れないというか、余計に寝れないよ。。
すごいドキドキするし。。。
何となく顔を見れなくて布団に顔をうずめて目を閉じる。
しばらくして咲也くんは部屋を出ていった。
寝れるわけないよ、、
なんか部屋の中が思ったよりもシンプルで趣味のものとかもあまり無い。
さっきまで遊んでたからあまり気にして無かったけど一人になると色々気になってくる。
結局浅い眠りについたのは朝で、すぐに咲也くんが起こしに来てくれた。
いつも通りに頭を優しくなでて、
出ていった。
部活があるからジャージに着替える。
そこからリビングに向かうと卵のいい匂いがしていた。
ああ、久しぶりだなぁ、こういうの。
ドアを開けると咲也くんと咲也くんのお母さんが朝ごはんの支度をしてた。
「おはようございます~」
中に入ると2人とも優しく笑って挨拶をしてくれる。
すごい幸せな朝で少し眠いせいか夢じゃないかと思う程だった。
「そういや、今日部活何時から?」
「9時半。」
咲也くんとぼぼ同時に時計を見る。
「え!?時間やばいじゃん!」
「ええ、あ、ほんとだ!!洗面所借ります!」
ダッシュで洗面所に駆け込んで髪を一つにまとめる。
またダッシュでリビングにもどって、「できた!」
と言うといつの間にか起きてきてた怜也さんがビクッとしてた。
か、かわいい、、。
て、そうじゃなくて、、
「いくよ!」
「へ!?」うわぁ、間抜けな声出た、、。
「送ってくから!」
「あああ、ありがとう」
二人でバタバタしながら家を出て咲也くんの車に乗る。
そして、朝ごはんのサンドイッチを貰って食べる。
お、おいしい、、。
卵が挟まってて、バターの香りが優しくてものすごく美味しかった。
感度してたら信号でとまって咲也くんが心配そうに
「学校間に合いそう?」
と聞いてくれた。
「車なら余裕だよ!」
自信満々に答えるとほっぺに付いてたマヨネーズを拭ってくれた。
「ついてる。」
そういった顔が凄く優しくて照れくさくなった。
つられて私も笑うと少し赤い顔をして前を向いてしまった。
それから学校にすぐ着いちゃってもうお別れしないといけない。
離れたくたいなぁ、、。
「じゃあ、行ってらっしゃい。また遊びにおいで」
「うん!あ、そっか、もう帰らないとだよね、、ありがとう!また遊んでね!」
「いつでもおいで。待ってるから」
そう言ってまた頭を撫でてくれる。
「じゃあ、いってきまーす!」
寂しいのを悟られないように外に出た。
