王宮専属絵師

そうなことを考えている内も男性は何かを訴えかけている。


他の男性たちも喋りこそしていないが、私を鋭く睨み付けている。


これは、何かの撮影だろうか?そう思い、辺りを見渡せばカメラマンやスタッフは見受けられない。


その代わりに、歴史の教科書で見るようなヨーロッパの豪華な建物と大きな庭園のようなものが見えた。


撮影なんかではなく、異世界に来てしまったのかもしれない。という考えが頭をよぎり茫然としていた私に、先程から何かを言っていた男性が私に、縄を巻き始めた。