「て、てか描く絵ってテーマとかないの?」


「特にない。絵師それぞれだ。」


「そっか…」


何を描こう…それも試験の評価基準の中に含まれているだろうから、陛下の思いでの場所とかがいいのかな?


いや、でももう17時である。外は暗くなり始めている。


外は、諦めるしかないな。じゃあ、あれしか描く所はないな。


私は長年使ってきた相棒の鉛筆を取りだし、滑らかに手を動かし始めた。