王宮専属絵師

「異世界から来た者であるなら、城内に突然入って来たことも頷ける。ここの警備は完璧じゃから、忍び込めはせんからな、ミセヴァル。」


「もちろんでごさいます。私共、王宮専属騎士は命をかけてここをお守りしています。」


女性の話から、さっき私を叩いた男性はミセヴァルという名前であることが分かった。


「そなた、名は何と言う?」


突然話しかけられ、おずおずと口を開いた。


「山崎亜美と申します。」


言葉に気を配りながら自己紹介をした。