王宮専属絵師

さっき片言だった言葉が、今度はスムーズになっている。


「は、はぃ。聞こえます。あの、えっ、と……」


状況が掴めていない私を安心させるように男性が微笑む。


「大丈夫です。これで、会話はできます。安心してくださいね。」


そう言って、男性は後ろに下がってしまった。


すると、私の前にいた女性が私に目を向けていることに気づいた。


「私の声も聞こえるか?」