王宮専属絵師

男性が話かけてくるがやはり分からず、首を横にふってうつむいた。


ガチャガチャと音がしはじめたと思ったら、


「エーと、ワカリますか?」


と、片言ではあるが聞きなれた言葉が聞こえ顔を上にあげた。


優しい男性と目が合う。その手には、何やら金属製のものが握られている。あれが、通訳する機械なのだろうか。


どちらにせよ、やっと言葉が通じると言う安堵から体の力が抜ける。


「通じたようですね。」