「いってきます!」 元気よくドアを開け、パンをくわえて走る。 新学期早々、寝坊で親友においていかれました。 いくつかの角を曲がって、私の通う『花園高校』を目指す。 その高校は花園というだけあって、いつもきれいな花が教室に顔をのぞかせている。 私は、花が好きだからという理由もあって、この高校に進学した。 私のお気に入りは、正門前にある1本の大きな桜の木。 季節によって色々な表情をみせてくれる。