「はぁ…」

「またため息して。」

山田君の事を考えてたら親友の

新咲 智美ーシンザキ トモミー

が心配してきた。

智美はね、スタイル抜群で美人、キッパリした性格ですごくモテる。

「また私の事を…。あんたの方がモテるでしょーが。」

なんて事呟いてるけど、智美は本当にモテるからね。

「いーね。智美は。モテるからさ〜」

私は頭を抱えて机に俯く。

「あんたの方が可愛いよ。

あ…。」

智美が向けた視線の先には

山田君がいた。

あぁ、またやってるよ。

山田君は女の子が大好きだからね。

ああいう光景は見慣れてるんだ。

でも、やっぱりちょっと、辛いよね…。

「もーやだなー」

なんておちゃらけて笑うけど

「咲の事を考えると、もう山田君は諦めなよ。咲の事、見てらんない」

智美は私の事を考えて言ってくれてるけど。

「はは…。大丈夫だよ。片思いも楽しいんだよ?」

嘘だよ。私の片思いは、結構辛いんだよね。

いつか叶わないかな。

叶うわけないか。

そもそも見られてもないから…。