「晶への仕返しのつもりで近付いたのはそうだけど…
好きでもないのに必要以上に構わないよ」
「私が茜ちゃんに似てるから…だから放っておけなかったって…」
「え？」
私がそう言うと先生は目を丸くして吹き出した。
「ははっ…そっか、違うよ。
ゆずちゃんはものすごく茜に似てるけど、放っておけなかったのは俺に似てたから」
「…先生に？
私が、似てる？」
「そう」
一体どの部分が似てるというんだろう。
「好きな人に好きな人がいるって、思ってるより辛いんだよ。その好きな人っていうのが
自分に近ければ近いほど辛い」
私が傷付かないように、先生の二の舞にならないように…
私を守ろうとして一緒にいてくれたの？
なのに私は勝手に勘違いして…
