この世に愛があるのなら


『はぁっ、はぁ…。』


息を切らしながら家に入った。


「"かすみ"。今日の分を出せ。」


家に入るとすぐさま父がお金を取りに来る。


それに、私の本当の名前を呼んでくれない。


商売道具としてしか見てないんだ…。


『……。』


「6万…。もっと稼げないのか…?」


こんなの、もう慣れてるから。


どうってことない。


私は父の言葉を無視して、お風呂へ入った。


『うっ、うぇっ。』


私は急に気持ち悪くなって、嘔吐してしまった。


これもいつものこと。