この世に愛があるのなら


私は言葉も言い終わらないうちに父にお腹を蹴られ、倒れ込んだ。


「役立たずが!こんなに傷だらけだと当分使えねぇな。
出ていけ。」


…え?


私、こんなに怪我してるんだよ?


「使える体になったら戻って来い。」


父は吐き捨てて、寝室へと戻っていった。


なんで?心配じゃないの?


仲がいいとは言えなくても、ずっと一緒に暮らしてたのに…。


バカみたい。


少しでも心配してくれるんじゃないかって期待して。


裏切られて。


一人で傷ついてるなんて…。