『郡。私はもう"繰"じゃないの。 "かすみ"なの。』 急に話し始めた私に、皆すこし驚いた顔をする。 もう私のことを"繰"と呼ぶ人なんていないと思ってた。 だから、名前呼ばれるのは少し嬉しかった。 でもそれも今日で最後だ。 『その人の言う通り。私はすごく汚い女だよ。………体を売ってるの。』