大好きなキミに花束を。





「ここまで来ればセンパイ達もどこ行ったかなんて分からないでしょ。」


「……。」


「見事に人がいないねー。そして薄暗い!」



強引に手を引っ張ってどこに連れていくのかと思えば……。



「あ、ごめんね。手、握りっぱなしだったね。」


「……。」


「それとも……まだ握ってたほうがいい?」


「……離していいよ。」


「そっか。残念。」



そう言いながらも離してくれた。



「空緒くん…。」


「んー?何ー?」


「どうしてこんなところに連れてきたの?」


「代々木ちゃんが今にも泣きそうな顔してたから。」


「…私、そんな顔なんて…、」


「じゃあ今から戻る?」