「ねぇさらちゃぁーん…。もう俺のこと嫌いになったの?」


「は?」


「俺よりあいつがいいの?」


「まず先輩比べる対象じゃないから。」


「むぅ……。」


「見苦しいぞクソ野郎。」


「おっ前さっきっから見苦しいぞ見苦しいぞうるだせぇんだよっ!そんなに俺は見苦しいのかっ!?」


「YEAH!」


「………。」


「いや自分で聞いといて落ち込むなよ。」



そしてさりげなく私に寄りかかるな。



キーンコーンカーンコーン



「とにかく!みんなで仲良くしましょうね。」



師匠棒読み。



「そうだよ!せっかく俺がこの学校に来たんだからみんなで楽しもうよ!」


「べつにお前が来たから楽しくするなんて法律ないし。」


「日本ではね。オレ国ではあるんだよ。」


「自己中。」


「ここは治外法権だから。」


「どうでもいいけどチャイム鳴ったから戻りますよ。」


「あ!さらちゃん待って!今度は俺と手を繋いでぇ!」


「嫌。」


「もうちょっと考えてくれてもいいんだよ?」



この時は、誰かに見られてたなんて思いもしなかった。