私は宣伝用の看板を書き終えて、迷路をつくっている夜籠を手伝いに行った。



「いよいよ明日だね。文化祭。」


「うん。」


「彩心はクソ野郎と回るの?」


「うん。」



先輩にとって、最後の文化祭だ。


うんと楽しんでもらおう。


彼女として。



……自分で言っといてあれだけどなんかテレる。




***




一晩すぎてもう文化祭当日。



私はお化け役で白い服を着ている。


午前中はほぼお化けをしていて、自由時間は午後から。



「代々木さんおつかれ!もう自由時間でいいよ。」


「お疲れ様。ありがとう。」