「じゃあ教室で待っててね。俺が終わったら迎えに行くから。」


「はいはい。」



──キーンコーンカーンコーン



お昼休み終了のチャイムがなったので、私たちはお弁当を片付け、それぞれの教室に戻った。




***




放課後になり、いつもなら早く私の教室に来る先輩も来ず、私は教室の中で顔を隠すように机の上でうつ伏せになりながら先輩の進路相談が終わるのをひたすら待つ。



「あれ?彩心帰んないの?」



スクールバックを持った夜籠が話しかけてきた。



「うん。西宮先輩の進路相談が終わるの待ってる。」


「ええー。そんなことしないでさっさと帰っちゃえばいいのに。」


「そうしたいのは山々なんだけどね。」



まあ先輩のあんな喜ぶ姿見たらそんな気も失せちゃったわけだけど。



「どうせ西宮センパイが待っててくれって泣きついてきたんでしょ?」



少し離れたところから、まるで今までの会話を聞いていたかのように空緒くんが言ってきた。



「よくわかったね。」


「いやーなんとなく想像つくでしょー。あのセンパイのやることなんてさ。」



確かに。


あの人のやることなんてすぐに予想ついちゃう。


だいたいやってる事がいつも同じだからね。