「テスト対策の勉強会?」


「そ!俺の家で二人でできたらなぁーって!」



翌日の朝、玄関開けたら先輩がニコニコ笑いながら突っ立っていた。


理由を聞いてみると、テスト対策の勉強会をするってのを思いついたらしく、早く私に伝えたいがためにお迎えに来てくれたんだと。



「それはまたどうしてですか?」


「え?そりゃさらちゃんと一緒にいるための口実に決まってんじゃん。」


「なら無理です。」


「ちょっ、嘘だよ嘘!ただ今回のテスト範囲ちょっと自信ないから勉強しようとしただけだよ!」


「1人でもできるじゃないですか。」


「1人だと寂しいからさらちゃん誘ってんじゃん。」


「…はぁ。……まあ別にいいですけど。」


「マジで!?やった!」



私も今回のテスト範囲はちょっと心配だし。



「じゃあ今日の放課後から俺の家で一緒に、」


「ちょっとその話待ったああぁーーー!!!」



と、突然背後から高くも低くもない声が響いてきた。



「ぜぇっ、ぜぇっ、ちょっ、ちょっとその話待ったっ!」


「夜籠。なにそんな慌ててんの。」


「なんだよ。またおチビかよ。」


「うっせぇクソ野郎!」