教室に入り一番上の段の長椅子に座る。
武器を磨く者、食を力に変える者、精神を統一する者…
個性的なクラスメイトが今日も授業を前に血を騒がせる。
「今日はなんの授業だと思う?」
「さぁね、怪我人が出なきゃいいんだけど。」
ードンッ
空気が微かに揺れるのを感じた。
彼は現れるのが唐突だ。
神の力を授かる私達には一人一人体のどこかに紋章が刻まれている。
このクラスの担任は天空神の紋章を与えられたホーク先生だ。
彼は狩人の中でも粒揃いのプラチナ(※後に詳しく説明されます。)の一員であり、心強い生徒の味方だ。
「残念だが、今日は全員血が流れるぞ。」
その一言で教室は凍りつく。
相変わらず、人を驚かせるのが好きな先生だ。
「召喚魔法だろ?それに血が流れるのは数滴だ。」
「ご名答だ、ジェイダ。しかし、流れる血の量は少量とは限らない。」
先生はジェイダの目の前に一瞬で移動した。
「召喚した相手と上手く交渉しなければ、最悪の場合訪れるのは死だ。」
ジェイダは不服そうに睨みを効かせる。
復讐の女神の紋章を授かった彼女は非常に短気だ。
「チッ…あたいが失敗する訳ないだろ!!!」
その言葉を聞いて普段は温厚な先生も顔を厳しくさせた。
「私は使い魔と契約した時、腕に酷い傷をつけられた。」
先生は左腕の袖を捲り傷跡を見せる。
酷い大きな傷跡だ。
ジェイダは、それを見て冷静になったのか机に立てていた爪をしまい、目を閉じた。
「彼等は自身の主に相応しいか見ようとする。もし、彼等の審判が悪い結果だとすれば…最悪命はない。
…まぁ、お前達には私がついている。
いざとなれば頭の中で私を“呼ぶ”がいい。」
ーパチン
先生が指を鳴らすと同時に机の上に魔方陣の書かれた紙が出現した。
「いいかお前ら、初めての契約の時は呼び出した生物により異空間に引きずり込まれる場合もある。気を抜かないようにしろ。奴等は賢こい…覚悟ができたら各自で血を陣に捧げるんだ。」
私は親指を噛んで陣に物を捧げる。
その瞬間、凄まじい爆風が起こった。

