気がつくとあの木の根元まで来ていて、一面に咲く青くて小さな花に埋もれるようにして眠っていた。


(ネモフィラ? 素敵!私の誕生日に合わせて咲かせてくれたのかしら、神様って素敵な方なのね)


久しぶりに訪れた幸せな目覚めにうっとりしながらこれからやることを考えた。


天使だって一人もいないしなにをしていいかわからなくて、まったりとあたりを散策して歩いた。


暫くすると神話の世界かと思うほど綺麗な泉が見えてきて、そこで休憩しようと岸辺に座り込んでみた。


水面を覗き込むと、信じられないものが映っていた。


(17…18の私!?)


私が死んだのは27の時だったはずだった。


驚いたけど、この姿はきっと神様からのプレゼントだと思うの。


だって私が生きていた中で一番幸せだった時間の姿だから…