漆恋を解く僕たちは。

「どうかしましたか?」

「夢が…冷めなくてよかったと思って。

俺、もっと紗夜さんのことが知りたくて。」

そうだ。本当によかった。


「ふふ、ありがとうございます。

あ、朝食を用意してみたんです。

それで起こしに来ました。外で待ってますね、」


そう言うと彼女はパタンとドアを閉めてスタスタと歩いていってしまった。


枕の横にはいつの間にかジーンズとゆったりとした白いパーカーが用意されていた。



これを着ろってことだよな?

おぉ、すごい気持ちいなこれ。



よし、それじゃー俺も行きますか。



俺はドアを押して彼女の所へ向かった。