俺は淫らな夢を見てしまった自分の考えを吹き飛ばすように頭をブンブンと横に振った。


「ど...どうしたんですか??」


見ると大家さんが驚いたように目を丸くしてこちらを見ていた。


「いや、何でもないです!ちょっと顔洗ってきますね!!」


そう言って浴室へと向かう。危ない奴だと思われてしまっただろうか??


冷たい水でバシャバシャと顔を洗い、まだだるくて眠い頭を無理矢理覚ます。


キッチンに戻ると、大家さんが買ってきたお弁当を食べていた。俺はそこに向かい合うように座り、昨日の夜コンビニで買っておいたパンを頬張った。


「奈々ちゃんも今頃お昼ご飯食べてるかなぁ...。」


突然箸を止めて大家さんがそう呟く、本当に仲の良い姉妹のような関係だというのがわかる。