「奈々ちゃん帰ってたんだ〜おかえりなさい。」


そう言いながら大家さんは笑顔でこちらに近付いてくる。


「棗さんおはようございます。」


「お...おはようございます大家さん!」


えっ?完全に今の状況は無視?まだ奈々さんは床に仰向けに倒れてて、俺はさっきまでその上にのしかかってたんだぞ?


「棗さんさっそく奈々ちゃんと仲良しになったんですね!」


はい?世間一般的に見てこれは仲良しって言うのか?


「うん、そうだよ〜ちゅ〜」


そう言って立ち上がり、奈々さんはまた俺の首に腕を回して唇を近付けてくる。


俺は奈々さんの両肩を腕で突き放し、それを未然に防ぐ。


「何で〜?」


と不満そうな奈々さん。当たり前だ!大家さんの前でそんな事出来るか!


「さっきまで部屋の中であんな派手にやってたのに〜」