ワインは太ももの辺りにぶちまけられていた。


「ど...どどどうしよう...」


焦りまくる俺とは対象的に女性は冷静だった。


お尻の砂をポンポンと払って、俺に気を使っているのか微笑んでいる。


「大丈夫ですよ、こんなのクリーニングに出せば落ちますから。」


「でも、そんなんで歩いてたら気持ち悪いんじゃ...」


「すぐ別のに履き変えるから大丈夫です、私の家はここですから。」


そう言って彼女は俺が彼女にぶつかる原因となったでかい屋敷を指さした。