「う、うわぁー!綺麗!」
結婚式を終え、ホテルに1泊する私達。
窓の外には無数のネオン。

「ぷっ!結愛・・・夜景のお決まりがでてるぞ~!」
スーツを脱ぎながら言う晃哉君。

「そういえば!晃哉君・・・サプライズが大きすぎるよ・・・。私、一晩中泣いたんだからね!」
晃哉君の胸をポカポカと叩いた。

「ごめんって!喜んだ顔が見たかったんだ!」

「も、もう・・・」
本当は嬉しかったから、そんなに怒れない。

その時、晃哉君が私を腕の中に閉じ込めた。

「結愛~俺さ、昨日 すっごいショックだったんだぞ」

「私だって!」

「うん。ごめんな。でも、昨日の事があったから、前より結愛が欲しいって思うようになった。俺には結愛が必要なんだ」
ただ、抱きしめながら言う晃哉君。
そっと、晃哉君の背中に手を伸ばした。

「あ、そういえば、なんで今日 結婚式したか知ってる?」
晃哉君の突然の質問。

「え!?えぇ・・・?晃哉君の誕生日?」
突然の質問にとまどう。

「ぶっぶー!
ちなみに、俺の誕生日5月だからね?」
口をとんがらせて言う晃哉君。

「え~・・・じゃあ・・・付き合った記念日?」

「それもちがーう!あれ、12月!」

「えー!じゃぁ正解は・・・?」

「・・・俺と結愛が廊下で ぶつかった日!
ちょうど一年前!」

あ・・・あの時。
ニカッと笑う笑顔が印象で、私の小説を拾ってくれた晃哉君。
あの時は、こんな風に結婚する事になるなんて思ってもなかったよ。