「結愛・・・ずいぶん綺麗だなぁ」
にっこり微笑むお父様。

「お父様・・・これは?」

「まぁいいから。私と歩くのだよ?」
お父様が私の右手を自分の左手に絡ませた。

扉がキーっと開いた時、左右に沢山の人々。そして真っ直ぐ前には晃哉君がタキシードを着ていた。

「え・・・?お、お父さま・・・」

「しっ!早く歩いて!」

コツ、コツと1歩ずつ歩く。

そして、晃哉君のそばまで来た時、お父様と晃哉君が会釈した。

そして、お父様は私の腕を晃哉君の手に託す。

「え?お父様・・・」

「結愛・・・」
私の手を さっきお父様がやったように腕に絡ませる晃哉君。

「あ、あの・・・」
タキシード姿の晃哉君が かっこいい と思いながらも、聞いてみる。

「言っとくけど、結愛、誤解してるからね?」

「え・・・?」

「花園さんは ここの結婚式場の会社の娘さん。花園さんが サプライズ結婚式の事を色々サポートしてくれたから、最近 結愛と一緒にいれない事が多かったんだよ」

「う、うそ・・・」
涙が また、溢れる。昨日から泣いていたから涙腺が滅んでるよ・・・。