❆LastChristmas❆

「…緊張してる?志保。」


「あ、淳史君ま、待って…。こんなの。」


ダン


「はい、俺の勝ちー!」


「もー!強いよ淳史君。」


あれからあたしと淳史君は小さな個室に案内された。


どうやらここは個室のダーツバーみたいだ。


「また、負けたあー…。」


(…とゆうかハマりすぎじゃない?あたし…。)


気づいたらダーツに夢中になっていた。


「志保、下手ー。」


「だ、だって…。初めてだから…。」


(…悔しい!)


淳史君は、何回も的に的中していた。



「…しょうがねえな。」


そう言って、淳史君は椅子から立ち上がりあたしの側に来た。


(ち、近い!)


耳にかかる吐息があたしを更に緊張させる。


「まず、持ち方はこう…で…。」


(…全然集中出来ないんですけど!) 


「…分かった?」


「う、うん!」


「やってみ」 

あたしは淳史君に言われた通り、再び矢を投げた。


バン


「や、やったあー!」


見事的に的中した。